固定IPの手引き│自社にあったVPNサービスがみつかる » 固定IP VPNの仕組みとは?基礎知識編

固定IP VPNの仕組みとは?基礎知識を解説

目次
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固定IP VPNとは、VPN接続を利用して、インターネット上の接続先から見えるグローバルIPアドレスを一定に保つ仕組みです。自宅や出張先、複数のオフィスなど異なる場所から接続しても、VPNサーバーを経由することで、SaaSや取引先のシステムには同じIPアドレスからアクセスできます。

ただし、「固定IPを使えるVPNサービス」と、通信事業者の閉域網を利用する「IP-VPN」、オフィス回線に固定IPを付ける「プロバイダ型固定IP」は別の仕組みです。このページでは、固定IP VPNの仕組みと各方式の違い、自社に合う取得方法の考え方を解説します。

固定IP VPNとは

固定IP VPNは、利用者の端末と固定グローバルIPアドレスを持つVPNサーバーを接続し、そのVPNサーバーを経由してインターネットへアクセスするサービスです。

通常、自宅の光回線、モバイル回線、ホテルのWi-Fiなどを切り替えると、接続先から見えるグローバルIPアドレスも変わります。固定IP VPNを利用した場合は、通信の出口がVPNサーバーに統一されるため、利用場所や回線が変わっても、接続先には同じIPアドレスが表示されます。

固定IP VPNの通信の流れ

  1. パソコンやスマートフォンから固定IP VPNへ接続する
  2. 端末とVPNサーバーの間に暗号化された通信経路が作られる
  3. インターネット通信が固定IPを持つVPNサーバーを経由する
  4. SaaSや取引先システムには、VPNサーバーの固定IPが送信元として表示される

たとえば、東京本社、自宅、出張先の3カ所から接続する場合でも、全員が同じVPNサーバーを経由すれば、アクセス先には同一の固定IPから接続しているように見えます。これにより、「登録済みのIPアドレスからだけログインを許可する」といったアクセス制限を利用できます。

※参照元:NTT東日本「VPN接続には固定IPアドレスが必要!仕組みやメリット・デメリットを解説」(https://business.ntt-east.co.jp/column/service/vpn/vpn_fixed_meritanddemerit.html)

「固定IP VPN」には2つの意味がある

固定IPとVPNは一緒に使われることが多いため、同じ言葉でも異なる仕組みを指している場合があります。検討時は、固定したIPを何に使いたいのかを整理することが重要です。

VPNサーバーを経由して送信元IPを固定する

本サイトで主に扱うのはこちらの方式です。利用者がサービス提供会社のVPNサーバーへ接続し、そのサーバーに割り当てられた固定IPからインターネットへアクセスします。

主な用途は、SaaS、取引先システム、サーバー管理画面などで、許可されたIPアドレスからのアクセスだけを受け付ける「IPアドレス制限」を利用することです。

自社VPNの接続先として固定IPを使う

自社でインターネットVPNを構築し、本社と支社、または社外の端末と社内ネットワークを接続する際に、VPNルーターなどの接続先を特定するため固定グローバルIPを利用する構成もあります。

この場合は、固定IPを付与するVPNサービスを契約するのではなく、プロバイダからオフィス回線用の固定IPを取得し、VPNルーターなどを設定するのが一般的です。ただし、利用するVPN機器や接続方式によっては、動的IPでも構築できる場合があります。

VPN型固定IP・プロバイダ型固定IP・IP-VPNの違い

名前が似ていますが、固定される対象と通信経路が異なります。

方式 仕組み 利用場所 主な用途
VPN型固定IP 固定IPを持つVPNサーバーを経由してインターネットへ接続 インターネット環境があれば場所を問わず利用しやすい SaaSのIP制限、テレワーク、複数拠点の送信元統一
プロバイダ型固定IP 契約したインターネット回線の出口に固定IPを付与 原則として契約回線を利用する場所 オフィス全体の固定IP化、サーバー・NAS・監視カメラの公開
IP-VPN 通信事業者が用意した閉域網で拠点間を接続 契約した拠点間 本社・支店・工場などを結ぶ企業ネットワーク

IP-VPNはインターネットを経由しない閉域網サービスです。インターネット上のSaaSへ同じグローバルIPからアクセスすることを主目的とするVPN型固定IPとは、用途が異なります。

固定IP VPNでできること

離れた場所から同じIPでアクセスする

オフィス、自宅、外出先など、利用者のいる場所が異なっていても、同じVPNサーバーを経由することで送信元IPを統一できます。複数拠点のIPを1つずつ許可リストへ登録する手間を減らせます。

SaaSや取引先システムのIP制限を利用する

アクセス先に固定IPを登録し、それ以外のIPからのアクセスを拒否する運用が可能です。ID・パスワードや多要素認証と組み合わせることで、認証情報が流出した場合の不正アクセス対策を補強できます。

現在の回線を変更せずに固定IPを追加する

VPN型は、既存の光回線やモバイル回線とは別に契約する仕組みです。対応サービスであれば、利用中の回線やプロバイダを変更せずに固定IPを追加できます。

固定IP VPNだけではできないこと

固定IPだけで安全性を保証すること

固定IPはアクセス元を限定するための手段であり、単独で不正アクセスを防ぐ仕組みではありません。多要素認証、端末管理、適切な権限設定、ログ確認などと組み合わせる必要があります。

すべてのVPNサービスで外部からの着信を受けること

VPN型固定IPには、インターネットへアクセスする際の送信元IPを固定することに特化したサービスがあります。自社サーバー、NAS、監視カメラなどへインターネット側から接続したい場合は、ポート開放や外部着信に対応しているか確認が必要です。

常に通信速度を向上させること

VPN接続では通信がVPNサーバーを経由するため、利用中の回線、VPNサーバーの混雑、接続方式などによって速度や遅延が変わります。固定IPを利用しただけで回線速度が速くなるわけではありません。

固定IP VPNが向いている企業

  • 取引先から固定IPの提示を求められている
  • SaaSや業務システムでIPアドレス制限を使いたい
  • テレワークや出張先から同じIPでアクセスしたい
  • 複数拠点のアクセス元IPを少数にまとめたい
  • 現在の回線やプロバイダを変更せずに導入したい

ほかの取得方法を検討したほうがよいケース

  • オフィス内の端末をまとめて固定IP化したい:プロバイダ型固定IP
  • サーバーや監視カメラへ外部から接続したい:プロバイダ型固定IPを中心に、ポート開放などの条件を確認
  • IoT・M2M機器をモバイル回線で運用したい:固定IP対応SIM
  • 通信経路や設定を自社仕様にしたい:クラウド・VPS上へのVPN環境構築
4つの取得方法を比較
固定IPアドレスの取得方法を見る

固定IPの基礎知識

固定IPアドレスとは?動的IPとの違い

固定IPと動的IPの違い、グローバルIPとプライベートIPの関係、法人で固定IPが必要になるケースを解説します。

固定IPを取得する4つの方法

VPN型、プロバイダ型、固定IP対応SIM、クラウド・VPSへの自社構築を比較し、利用目的ごとに適した方法を紹介します。

VPN型固定IPとプロバイダ型固定IPの違い

利用できる場所、固定される単位、端末設定、外部着信などを比較し、どちらを選ぶべきかを解説します。

法人向け固定IP VPNサービスを選ぶポイント

VPN型固定IPが自社に合っている場合は、料金だけでなく、利用人数、IPアドレスの割り当て方、社内の運用体制から選びます。

  • 社内に専任担当者がいない:導入相談や設定、セキュリティチェックシートへの対応を確認
  • 数百人規模で利用する:ライセンスの一括発行、IDaaS連携、利用者管理を確認
  • 利用者ごとにIPを分ける:1契約または1アカウントごとに専有IPが付くか確認

固定IP VPNのよくある質問

VPNを使うには必ず固定IPが必要ですか?

必ずしも必要ではありません。リモートアクセスVPNや拠点間VPNには、動的IPでも接続できる製品・構成があります。一方、接続先を固定IPで特定する構成や、アクセス先のIP制限を利用する場合は固定IPが必要です。

VPNへ接続していないときも固定IPになりますか?

VPN型固定IPでは、通常はVPNへ接続している通信だけが固定IPを経由します。VPNを切断すると、利用中の回線やプロバイダから割り当てられたIPで通信するため、業務開始時の接続確認や自動接続の設定が重要です。

1つの固定IPを複数人で利用できますか?

サービスによって異なります。1つの固定IPを複数ライセンスで共有するサービスと、利用者ごとに個別の固定IPを割り当てるサービスがあります。同時接続数やライセンスの共有条件もあわせて確認してください。

固定IP VPNなら海外からも使えますか?

海外から接続できるサービスもありますが、国や現地ネットワークによってVPN通信が制限される場合があります。海外利用の可否、サポート対象国、利用できる接続方式を事前に確認しましょう。

状況別
固定IPが使えるVPNサービス3選

社内の状況や目的に合わせ、数ある中から適切なサービスを選ぶのは迷うものです。
ここでは、導入のしやすさやサポート体制など、企業の状況や目的別におすすめできる固定IP VPNサービスをご紹介します。

社内に
専任担当がいないなら
Glocal VPN株式会社グローカルネット
こんな企業におすすめ
  • 他業務と兼任の担当者が導入を進める企業
  • VPNがつながらなかったとき、
    原因を自力で調査・解決できない企業
おすすめの理由
  • 累計1,800社以上の導入を支援※1導入前の打ち合わせに加え、企業ごとのセキュリティチェックシートへの記入にも個別対応
  • 4つの接続方法を環境に合わせて切り替え可能。端末別の設定ガイドがマイページに用意されているため、選択に迷わない
せんぞく固定IPアドレス
(10人以上での利用)
料金
10ユーザー月額6,600円(税込)
同時利用人数
10人(追加可能)
お支払い方法
クレジットカード払い/請求書払い/口座振替
最大1ヶ月の無料お試し
公式HPから問い合わせる
数百人規模で
導入するなら
ロリポップ!固定IPアクセスGMOペパボ株式会社
こんな企業におすすめ
  • 人員の入れ替わりが多く、ライセンス管理の手間を減らしたい企業
  • IDaaSを導入済みで、
    アカウント管理を自動化したい企業
おすすめの理由
  • 1IPで2,000以上のライセンスを一括発行・導入した実績をもつ※
  • Okta・Microsoft Entra ID・OneLoginとのIDaaS連携により、入退社時のアカウント追加・削除を自動同期
スタンダード
(10人以上での利用)
料金
10ユーザー月額4,950円(税込)
同時利用人数
10人~
お支払い方法
クレジットカード払い/請求書払い
2ヶ月間の無料お試し
公式HPから問い合わせる
利用者ごとに
固定IPを分けるなら
どこでもIPフリービット株式会社
こんな企業におすすめ
  • 利用者ごとにアクセス元を個別に
    識別・制御したい企業
  • 対象者が1〜数名で、
    必要最小限のコストに抑えたい企業
おすすめの理由
  • アクセス元をIP単位で個別に識別・制御でき、海外からの接続にも対応
  • アカウントごとに固有の固定IPが割り当てられる設計で、必要な人数分だけ導入可能
1IP1人での利用
料金
1ユーザー月額550円(税込)
同時利用人数
1人
お支払い方法
クレジットカード払い
まずは1ライセンスを申し込み
公式HPから問い合わせる
※1参照元:Glocal VPN公式HP(https://glocalnet.jp/lp/vpn_01/)
※2参照元:ロリポップ!固定IPアクセス公式HP(https://vpn.lolipop.jp/column/interview-asahi)